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万年筆のお手入れ

万年筆は全くパーソナルなアクセサリーで、自分の手によくなじむものを選ぶことが大切です。

100年以上にわたり、万年筆メーカーは大量のモデルを開発してきましたが、それぞれのモデルは素材やデザイン、インク吸入方式といったものでメーカー毎に技術を競ってきました。

どのような万年筆にしましても、基本的な万年筆の使命は筆記面に接した時にインク貯蔵部からうまくインクが引き出されることです。現在の万年筆は精密な製造技術により使いやすい魅力的なスタイルとなっております。

万年筆の基本部分

1.ケース:通常胴軸(barrel)、首軸(shell、gripsection)、キャップとクリップ(cap&clip)

2.リザーバー(Reservoir):小さな溝を通ってインクが流れるペン芯部分

4.オーバーフローシステム(Overflow):気圧の変化によってインクが外へ漏れ出すのを防ぐための機構フィードシステム又は別のパーツによる機構

5.ニブ(Nib):ペン先のこと、インクを紙面に導き個性のある筆跡を生み出します。

一般的な機構

 インクは筆記中には、リザーバーからフィードシステムによってペン先へと補給され流れ出ます。インクの減ったリザーバーには空気が入れ替わらないと書けなくなります。しかし、あまりに空気が入り過ぎると今度はインク漏れをおこすことになります。これをコントロールするのがフィードシステムです。いわゆるダムの役目を果たします。リザーバーの圧力が高くなってもコンスタントな流れが可能になります。完璧に設計された万年筆はすべてこのようなコンスタントな流れが保証されております。急激な気圧の変化や、突然の加圧によってリザーバーの中の空気が膨張し、インクがフィードに流れだしてもオーバーフローシステムによって解消されます。フィードのたくさんの溝がこのインクをせき止めているわけです。筆記中はこの溜りからインクが使われるように設計されています。

欠陥発見のチェックポイント

 多くの場合、修理や調整が必要ですが、ペンが書けない場合は次の処置をしていただくと直ることがあります。

1.流れる冷水でペンの中を良く洗うこと

2.新しいインクをいっぱいに吸入すること

3.書きながらインクの流れを見ること

もしこの3つを実行されてもうまく書けない時は、次の一覧表を参照してしかるべき処置をおとりください。

チェックシート(参考としてください)

不満点

チェックポイント

処置

インクを吸入しない吸入装置が正しくセットされていない説明書を参照する

リザーバーが不全(ゴムチューブ)など

新しいリザーバーに替える
ペンが外的要因で詰まってるよく洗浄する
書き出しが悪いキャップが長期間はずれていたインクを荒い流す
ペン先にダメージがあるペン先を交換する
ペン先やフィードが汚れているよく洗浄する
むらがあって書きにくいインクが入っていないインクを満たす
インクが出過ぎる筆圧が高すぎる適したペンに変える
インクがほとんどないインクを満たす
ペンポイントが開いてるペン先を調整する
ペン先にダメージがあるペン先を交換する
フィードが不良パーツを交換する
コンバーター、カートリッジの口が広がっている新しいものに交換する
首軸からインク漏れするパーツを交換する
インク漏れするインクが少なくなっているインクを満たす
コンバーター、カートリッジがルーズ正しくセットする
内部機構が汚れている必要に応じて調整する
外観のパーツダメージ必要に応じて交換する
ジョイント部のシール不良必要に応じて調整する
ペンが引っ掛かるペンポイントの不良ペン先を交換または調整する
セット位置不良正しくセットする
腰が柔らかすぎるペン先を交換する
キャップが不良キャップが割れているキャップを交換する
勘合不良キャップ内部を調整する
内部キャップの不良パーツを交換する
胴軸の不良胴軸が割れているパーツを交換する
胴のねじが擦り切れているパーツを交換する
部品が老朽化しているパーツを交換する
クリップが不良クリップが壊れているパーツを交換する
クリップがルーズ必要に応じ調整する

ペン先の状態

良い万年筆のペン先はステンレススチールか金に超合金の玉(イリジウム、イリドスミン)が電気溶着されていて得られる筆跡におおいに関係しています。メーカーではたくさんの字幅や目的に応じて筆跡線のバリエーションが用意されていますので、お買い求めになる前によくご確認下さい。また一般的には、カバータイプのものはオープンタイプのものより、筆圧の高いひとに向いているといえます。万年筆のお手入れ

万年筆の構造

万年筆の構造

通常の問題点とチェックポイント

1.インクの流れ:インクの流れに問題があればまずペンポイントをチェックしましょう。インクが充分出ないのはペンポイントの寄り過ぎに原因があります。もしインクが出過ぎるのでしたらペンポイントが少し開いています。

2.書き味がスムーズでない:

 ペンポイントの大きな問題点の一つはスムーズさです。多くはペンポイントが食い違っていたり、整列になっていないことが原因です。もうひとつはペンポイントの研磨が足りないことです。特にポイントの内側の磨き不足が挙げられます。研磨用ペーパーを使って研ぎなおすことも出来ますが、専門店に依頼するのが無難です。

3.ペン先のダメージ

 すでにダメージがあるのでしたら修理するより交換したほうが良いでしょう。この欠陥のほとんどのケースがユーザーが無理やり調整して起こります。専門店にご依頼下さい。

万年筆の選び方

 万年筆を吟味することは筆記中の満足を得るために非常に重要です。筆圧の弱い人にはほとんどのものが合いますが、逆に高い人は良くお選び下さい。筒状のペンが普通のものより適していると思われます。筆跡の大きさにも関係します。小さな文字の人は極細や細字を、太字は満足のいくラインが得られますが使用時は常に平らな状態でないとインクがかすれたりします。

メンテナンス

 時折、清潔な流水でペンを洗うことが大切です。お湯は絶対使ってはいけません。内部のパーツがゆがんでしまいいます。もしインクボトルのインクをお使いならば、1年以上経過したものはご使用にならないで下さい。カートリッジは簡便ですし、コンバーターも洗浄に使えますしトラブルが少ないです。

 もし、長期間万年筆を使用しないなら、よく洗浄して保管して下さい。キャップを嵌めるときは、ペンを上に向けた状態で装着してください。下向けにするとキャップの中にインクが落ちることがあります。よくキャップを嵌めたり、外したりすれば、インク漏れの原因となります。

 飛行中など、急激な圧力の変化はインク漏れを起こすことがありますので、インクを満タンにするか抜いておきましょう。

 使い手のちょっとした配慮が、万年筆を長くご使用いただく大きなメンテナンスです。